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エピソード No.31

第18回演奏会はシューベルトの交響曲第3番と初めて取り上げる作曲家としてバルトークそしてブラームスに挑戦しました。バルトークはピアノ曲集「子供の為に」より、管楽版に編曲した管楽6重奏、ブラームスはセレナーデ第1番に取り組みました。

ギュンターフィルの管楽奏者は熱心な方が多いので、室内楽と管弦楽の両方を取り上げると企画した時、ついつい管楽器を取り上げる機会が多くなってしまいます。

(選曲は殆どの場合、飲み会で決まってしまいますので…)

さらに、メンバーにはブラームスが好きな人が多いので、合宿のときなどブラームスの室内楽曲を練習するグループが沢山います。特に,クラ5は必ず演奏しています。

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エピソード No.32

第19回演奏会はウィーンフィルのメンバーを迎えての演奏会になりました。

再登場のホルンのヴォルフガング・ヴラダー氏とクラのアンドレアス・ヴィーセル氏です。それぞれR・シュトラウスのホルン協奏曲第1番、モーツァルトのクラ協奏曲を共演しました。このときは緊張した演奏会でもありました。ファゴットの大御所ヴェルバ氏が聴きに来ていたのです。終了後、肩を抱いて誉めて頂いたのは感激でした。

アンディー(アンドレアスのニックネーム)は何を食べても「超、美味しい 超、美味しい」 とおっしゃっていたのが印象的でした。(本当に 美味しかったのかな?)

演奏会を終えてから、後日大岡山の居酒屋でヨシ(ヨーゼフ・シュタール)さんを偲ぶ会と反省会を兼ねて飲み会をしたときに、ヴォルフガング・ヴラダー氏とヴォルフガング・トムベック氏(ウィーンフィル首席ホルン奏者;ヨシさんの甥)が演奏会のCDを聴きながら、演奏内容について真剣に議論しているのが印象的でした。

このときの演奏会に手伝いに来ていたのが、現在メンバーのMさんです。

このとき10月だったのですが、来年卒業というのにまだ就職が決まってないというので、メンバーが一生懸命動いてギュンターフィルのメンバーになることを条件に就職が決まったとという嘘みたいな話があります!? エッ 本当?

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エピソード No.33

第20回の記念演奏会です。

このときはほぼ半年前に、お亡くなりなられたヨーゼフ・シュタールさんの追悼演奏会としました。ヨシさんはギュンターフィル再興の功労者でした。ギュンター・ヘグナー氏との第1回、第2回の演奏会から、何年か経過した後の第3回の演奏会はヨシさんからの要請がなければ実現しなかったかもしれません。

ヨシさんの愛弟子木村恵子さんを通して、モーツァルトのシンフォニーコンツェルタンテをやろうという話です。エピソード7に出てくる話です。

このような経緯から、愛弟子の恵子さんをソリストに迎えてヨシさんの遺影を前に、ヒンデミットの葬送曲を追悼演奏しました。この曲は第7回演奏会にヨシさんに弾いて頂いた曲です。ヨシさんの奥行きのある美しい音を恵子さんがきちんと引き継いでおられる事を感じさせられた名演でした。

このあと、序曲魔笛、モーツァルトの管楽のシンフォニーコンツェルタンテと前半をモーツァルトを取り上げ、後半は大好きなブラームスの交響曲第4番というプログラムでした。第18回で演奏したブラームスのセレナーデを期に、箍が緩んでしまったようです。

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エピソード No.34 

第21回演奏会は2人のソリストをお迎えしての演奏会でした。一人は我々のメンバーであるピアノパートのおみちゃんこと重原孝臣氏、もう一人は縁あって共演することになった来日前にサンクトペルブルグ管弦楽団でトランペット吹かれていたアレクセイ・トカレフ氏です。

モーツァルトのピアノ協奏曲第24番とモーツァルトのお父さんのレオポルド・モーツァルトのトランペット協奏曲を取り上げました。

トカレフ氏は奥さんが日本人の方で、現在日本で仕事をされて音楽雑誌にも何度となく登場されております。日本人より日本人らしい気質も持たれたロシア人で、素晴らしい音楽家と共演できた事に感激を覚えると同時にロシアのオケの金管奏者を肌で感じることが出来ました。

アンコールにベートーヴェンのロマンス(ヘ長調)を演奏しました。24番はおみちゃんが長い間暖めていた思い入れの曲で、良い演奏が出来たと思います。

交響曲はシューベルトの第4番にチャレンジしました。

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エピソード No.35 

第22回演奏会は前回と同じトランペット奏者をお迎えしての演奏会でした。ウィーンフィルの首席トランペット奏者のハンス・ペーター・シューさんです。

当初、ギュンター・ヘグナー氏とモーツァルトのホルン協奏曲第3番を演奏することになっていましたが、急にウィーンフィル団長の講演後に、スペシャルコンサートの出演が決まり、代わりにシューさんにお願いして頂いて成立したプログラムです。

ウィーンフィルの演奏会の合間を縫って行ったハイドンのトランペット協奏曲の練習にはギュンターさんも駆けつけてシューさんとの練習後モーツァルトのホルン協奏曲第3番を演奏することが出来ました。このことにギュンターさんの心遣いを感じ、大いに団員を感激させたものでした。

練習後の飲み会は多くの方が参加し、大変楽しいひと時となりました。本番でのシューさんのハイドンは素晴らしい演奏でした。(さすが、ウィーンフィル首席奏者!!)

この演奏会の翌年に、ウィーンフィルの定期演奏会で同じ曲を完璧に吹かれていたのを聴いて、このときの感激を思い出した次第です。

序曲はフィガロの結婚、交響曲は運命を取り上げました。

運命ではシューさんが1stトランペットを吹いてくださり、歯切れのいい演奏で大いに演奏を盛り上げて頂きました。ありがとう シューさん!!

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エピソード No.36 

第23回演奏会は我々だけの演奏会でした。

団員からの強い要望もあり、このとき初めてメンデルスゾーンにチャレンジしました。序曲フィンガルの洞窟です。次回にスコッチを演奏するきっかけとなりました。

この演奏会では交響曲を2曲も取り上げてしまいました。未完成とベト4です。

未完成は美しく中身のある曲ですし、アマチュアにとっては表現するのが難しい曲です。皆で表現力アップにチャレンジするため、敢えて選曲した次第です。

ピアノの部分での表現で、細かいアーティキュレーションに気を使う演奏に心がけました。結果はどうだったのでしょうか?

ベト4もアマチュアにとっては難曲です。今思うと「良くもこの2曲にチャレンジしたものだ!」という声が聞こえてきそうです。身の程知らずですので!

半年間、練習期間があったので、何とか格好はつけられたのではないかと思うのですが?

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エピソード No.37 

第24回演奏会は木村恵子さんをお迎えしての演奏会です。

木村恵子さんには忙しいところ、時間を見つけて弦のトレーナーをして頂いています。「コンツェルトをやりましょう」ということになっているのですが、新日フィルの副首席奏者を勤められて大変お忙しい方なのでなかなか時間が取れませんでした。

今回は、何とか時間を作っていただきブルッフのクラとビオラのための二重協奏曲を演奏することになりました。この曲を決めるまでの恵子さんとのやり取りで、「ウェーバーかブルッフをやりましょうか」ということで楽譜とCDを頂きました。

そのCDの中に、この曲がありまして逆に提案させて頂いたということになります。

聞くところによると、ブルッフがビオラを弾き、息子がクラリネットを吹いたそうです。ブルッフが作曲する際、息子との関わりをイメ-ジして作曲したそうです。

曲の中にはそのような父子愛、家族愛、さらには人類愛を感じさせるメロディー、音楽が随所に出てきます。恵子さんとメンバーの昼田氏とのやり取りが絶妙で、この曲の真髄である愛の重要さを再認識させてくれる素晴らしい演奏でした。

アンコールでは同じブルッフのロマンスを弾いて頂きました。素晴らしい愛に満ちた演奏でした。恵子さんありがとうございました。

出だしは団内でも賛否両論がありましたが、序曲魔笛をメンバーの小平氏が管楽版に編曲したものを取り上げました。作曲当時、演奏メンバーが不足していた地方ではこのようにして楽しんでいたのでしょう。

メインはメンデルスゾーンの交響曲第3番スコットランドです。この曲はまさに難曲ですし、この選曲は大きなチャレンジでした。管楽器も弦楽器も頑張りました。

出だしの1stバイオリン素晴らしかったですねぇー!!また、やりたいですね!

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エピソード No.38 

第25回演奏会です。

初めて、ハイドンの交響曲を取り上げました。ハイドンは弦がなかなか難しいので敬遠していましたが、「チャレンジすべき」との声が強くなり取り組んだ次第です。

第2楽章にはバイオリンのソロがあるのですが、素晴らしい演奏をしてくれました。

最近、協奏曲はドッペルコンツェルトづいています。今回もシュターミッツのクラとファゴの二重協奏曲です。メンバーの鞠谷氏と小平氏がソロを吹きました。なかなかの演奏でした。

メインはベト7です。この曲も我々にとって因縁のある曲です。

メンバーがやりたい曲の一つで一度この曲に取り組んだのですが、途中で時期尚早ということで中止してしまった事があります。

今回は再チャレンジということで、何とか演奏会に漕ぎ着けました。出来栄えはどうだったのでしょうか?  まぁーまぁーというところでしょうか?

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ハイドンの交響曲103番「太鼓連打」演奏のきっかけでもあるティンパニ

 

エピソード No.39 

第26回演奏会です。

やっと、我等がギュンターさんと演奏会が持てました。

ご存知の通り、ギュンターフィルはギュンター・ヘグナー氏に敬意を表し、本人の了解を頂き命名する事ができた名前です。長い間、御大のギュンターさんに出演を願ってきたのですが、やっと20数年ぶりに実現した演奏会です。

曲は第2回演奏会で公開リハーサルという形で演奏したR.シュトラウスのホルン協奏曲第1番です。ギュンター氏との三度目の演奏会は盛大なものになりました。

会場の東工大講堂の収容人員は800人弱ですが、立見席が出たほどです。

ご本人はかなり緊張しておられたようですが、感激的な演奏会でした。アンコールをやることにはなっていなかったのですが、急遽「やるぞ!!」ということになりまして、慌てて演奏することになり、終わり方がスムーズにいかなかったという次第です。

打ち上げでのギュンターさんのスピーチを聞いて涙が出てきてしまいました。

やって、よかったぁー!! ギュンター ありがとう!!

あと1回だけモーツァルトを共演してくれることになっています。ご期待ください。

前半はモーツァルトの交響曲2曲39番と41番ジュピターをやることになりました。

団員の皆さんモーツァルトが大好きなのです。

実は、皆さんの知らない第26.5回演奏会というのがあったのです。

ある団員のチョンボで演奏会場のキャンセルがきちんとなされていなかったのです。(本人は泣いていました)

そこで、プロが行っているCD作りと同じ体験をしようというコンセプトで、こまばエミナースで39番、41番の録音取りをしました。観客がいなくても録音するということで演奏会以上の緊張する事を体験しました。意識しすぎでしょうか、録音されているというのは緊張しますね!

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エピソード No.40 

第27回演奏会はメンバーのおみちゃんこと重原孝臣氏との演奏会です。今まで、おみちゃんとはモーツァルトの20番、24番を共演してきました。次に望んでいたのは魅力的なベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番です。これまで、ベートーヴェンはヴラダーと3番、5番を演奏してきました。

最初は神秘的な出だしで始まりますが、おみちゃんの描いたとおりの良い出だしで、メンバーをうまく乗せたようです。おみちゃんの思い入れの曲でもあり、1,2楽章と素晴らしい演奏が続きます。3楽章になると神がかり的になってきました。見えざる手がどんどんと引っ張っている、引き込んでいるような感じでした。

第1曲目はブラームスのハイドンバリエーションに取り組みました。アマチュアにとっては大変な難曲です。出来はどうだったのでしょうか?

メインはベートーヴェンの交響曲第2番で少し地味ではありますが、なかなか味のある曲です。当初第6番をやろうという案もあったのですが、ピアノ協奏曲とのバランスから、この曲が選ばれました。

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エピソード No.41 

第28回演奏会はメンバーのファゴッティスト2人を迎えての演奏会となりました。

小平氏と塚田氏の2人です。「ファゴットのドッペルコンツェルトのいい曲があるので、是非やりましょう」ということで選曲されました。チェコ人のヴァンハルが作曲した2本のファゴットのための協奏曲です。なかなかいい曲でしたし、ノリの良い素晴らしい演奏でした。

ソリストには何人かの人が手を上げ、大変な競争でうかうかしてられない状況の中で、海外旅行をした人がいました。心中穏やかではなかったと思います。

序曲はブラームスの悲劇的序曲です。この曲は序曲にしては壮大なスケールの曲で、なかなか難しい曲です。演奏はどうだったのでしょうか?悲劇的な演奏にならなければ良いのですが…

メインはベートーヴェンの交響曲第6番田園です。この曲も聴いてもらうにはなかなか難しい曲なので、選曲には大きな壁がありました。でも皆さんやりたい曲なのです。熱が入りました。練習では練習時間の配分の事でメンバーからクレームが出たほどです。メンバーがソリストということで下手な伴奏は出来ないということから、とかく協奏曲の練習に時間が取られたことから、「もっと、田園に時間を取ってください」と !

(皆さんの個人練習が進んでくれば、時間を取って効果のある練習ができると思うのですが・・・)

結果的にはいい演奏が出来たと思いますが?

このときには悲しい裏話があります。

土曜日に演奏会を開くことが殆どですが、この日はウィークデーでした。実は、ウィーンオペラが来日していたのです。この日はオペラがない日でしたので、ウィーンの皆様と約束した演奏会ができると思い会場を抑えたのです。でも、オペラがモーツァルトでしたので、来日されるメンバーが少なかったために、協奏曲は実現しませんでした。残念!!

でも、いい演奏会がもてました。

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エピソード No.42 

第29回演奏会はウィーンフィルホルン族の若手のホープ トーマス・イェブストゥル氏の登場です。

ここにも面白いエピソードがあります。

この秋は10月、12月の2回の演奏会を予定していました。

ギュンター・ヘグナー氏やペーター・シュミードル氏など、ウィーンフィルの主だったメンバーは、毎年7月に札幌で開かれるPMFに講師兼演奏者として来日されています。この夏もいつものとおり来日され、札幌で親しく飲み会をしていたのですが、

「この11月にウィーンフィルで来日するから、そのときモーツァルトのホルンとオケのためのロンドをやろう。」それから、

「ワルツをやろう。」ということになり、ワルツも指揮吹きをしてくれるということになりました。日程もすぐに決まったのですが、でも・・・でも・・・なのです!!

またまた、その日が団長の講演とリングアンサンブルのメンバーによるワルツの演奏会ということで、それに駆り出されてしまったのです。あぁーついていない!! と、思いきや、なんと若手ホープのトーマス君を紹介してくれたました。

トーマス君はギュンター氏推薦の素晴らしい演奏家ですよ。今後の活躍を見ていてください。

出だしはモーツァルトの交響曲第35番ハフナーにチャレンジしました。(第1回で演奏した曲です)

ワルツはトーマス君がホルン族を引き連れて、多いに盛り上げていただき、またあのリズムをギュンター直伝で教わったのですが、ダンスが踊れないジャパニーズ連にはイマイチだったでしょうか?! 

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エピソード No.43 

幻の第30回演奏会(特別演奏会)はVla、Vc、CBとホルンを含めた木管楽器で行うことになりました。

まずは指揮者なしでR.シュトラウスの13管楽器のためのセレナーデ、指揮者デビューとなったおみちゃんの指揮によるR.シュトラウスの13管楽器のための組曲、最後にブラームスのセレナーデ第2番を演奏してしまいました。

セレナーデ2番はなかなか演奏するチャンスがありませんが、「思い切ってやろう」と言う一声でやってしまいました。

10月、11月、12月立て続けの本番で、とプロのようなスケジュールとなってしまいました。本当は恥ずかしい限りです。

 誰が企画したんだー! こんなこと望んでないないはずだろう!

はいっ! はいっ! すみません! 許してください。2度としません。

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エピソード No.44 

第30回の記念演奏会です。

 記念演奏会ということで、室内楽や合宿で親しく交流させていただいている上田奈緒さんをソリストとしてお迎えしました。

曲目は奈緒ちゃん(メンバーからそう呼ばれています)が希望されたウェーバーの1番です。ウェーバーはオペラで有名なこともあり、この曲も劇的な場面がたくさん出てきます。さすが、奈緒ちゃん素晴らしい演奏でした。今後の活躍を期待していまーす!また、やりましょう!

同じく記念演奏会ということで、第1回で演奏したワーグナーのジークフリート牧歌を取り上げました。しかも指揮はおみちゃんです。いい演奏でした。

メインも記念ということで、編成上賛否両論あったのですが、ブラームスの交響曲第2番を取り上げました。練習成果がぱっとせず、暗く・辛いときもあり、なかなか難曲でした。

でも、終了後の挨拶で「今日はまれに見る良い演奏でした!」と言ってしまったのです。・・・本当にそうかな? 

謙虚に!! 謙虚に!!

 昨日より今日! 今日より明日を目指して! 進歩あるのみ!

一つの区切りを過ぎて、初心を忘れず頑張っていきましょう。

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エピソード No.45 

今回は31回演奏会のエピソードです。 

 今回のソリスト、ヴォルフガング・トムベックとギュンターフィルの付き合いは25年ぐらいになります。彼がまだ20歳ぐらいのころ、童顔の彼はフリッツ・プファイファーと一緒に大岡山の居酒屋に現れました。今は想像できないくらい痩せておりしかもシャイで二人は好対照でした。隅っこの方で楽しんでいたのを思い出します。 

最近彼から聞いたことですが、そのころ恋人がいて「日本に行かないで!」と言われていたそうです。帰国後、それがもとで振られてしまったそうで、彼にとっては大変な演奏旅行だったわけです。 

次にギュンターフィルとも何回かご一緒に演奏させて頂いた、故ヨーゼフ・シュタール氏(ヨシさん)との関係です。彼はヨシさんの甥でもあることから、長いお付き合いをさせて頂いています。 今回この演奏会は彼がPMFで札幌に来たことが、きっかけで企画されました。 

10月5日に来日され忙しいスケジュールのなか、6日にソロ合わせを行い、10日に演奏会というスケジュールとなりました。当日のゲネプロの時、「岡山の公演で、マウスピースをなくしてしまったんだ。今、使っているのは歌口が少し大きいので、あまり、調子よくない」ととてもナーバスになっていました。

それは大変なことになったと皆が思ったのですが、本番ではあの通り素晴らしい演奏です。さすが、いつも使用していないマウスピースでも物ともしない演奏してしまうのですから、第1線で活躍されているプロは一味も二味も違うのだということを実感した次第です。

しかしこれには後日談があるのです。数日たって、マウスピースが彼の燕尾服の中にあったそうです。

・・・なんとも人騒がせな!!演奏スタイルからは想像つかないくらい慌て者かもしれませんね?! 

Presented by Zenzen

 

エピソード No.46 

第32回演奏会は室内楽を取り上げました。

ベルナールの十重奏曲です。これはダブル木管5重奏で、とてもよい曲です。

これをギュンターフィルが誇る木管軍団がトライしました。よい演奏でした。

モーツァルトの交響曲第38番プラハを臣ちゃんこと重原孝臣が指揮にチャレンジし、厳しい要求と練習が行われて、これもよい演奏ができたと思います。

メインはベートーヴェンの交響曲第8番で、2度目の挑戦になります。第1回目はエピソードNO.17にも書きましたが、ウィーンフィルのペーター・シュミードル氏、フリードリッヒ・ドレシャル氏がオケの一員として一緒に演奏していただけたのです。

そのとき、「いい演奏だけれども(外交辞令)、1楽章はもう少しテンポアップした方がアンゲネーム(心地よい)だよ」と言われ、テンポをアップして演奏しました。

このアドバイスでいい演奏ができたのではないかと勝手に思いました。

(Presented by Zenzen

 

エピソード No.47 

今回は団員による協奏曲です。

 臣ちゃんによるピアノの協奏曲は別にして、団員の木管奏者によるソロ演奏はフルートの小俣賢三氏以来です。

「年をとってくると指が回らなくなってしまう。」「スケールの途中で変な音が出てしまう。」「それじゃー、早く取り組まねばならないのでは?」というような会話から、昼田純一がクロンマーのクラリネット協奏曲に取り組むことになった。

確かに指の動きが大事な曲で、ソリスト昼田は演奏会まで毎日練習をして本番に臨んだそうである。その成果抜群で、素晴らしい演奏でした。

昼田さーん 万歳!万歳!

本当に感謝です。

メインプロはなんとブラ3です。我々アマチュアには最高級難度の曲と言ってもよいのではないでしょうか。それほど難しい曲にチャレンジしてしまったのです。

 熟度をあげるため、もう一度やりたいですね! 

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エピソード No.48 

ワンワン作戦開始!

33回にブラームスに取り組んだ余波で、なんと無謀な!

ブラームスのワンワン作戦にチャレンジしてしまったのです。

臣ちゃんによるピアノ協奏曲第1番と交響曲第1番という重たいプログラムです。

作品15と68と年代的には約20年離れていますが、オーケストレーションなど熟度の差がある作品を取り上げたのは勉強になりました。

ピアノ協奏曲1番は臣ちゃんがいつかやりたいとリストにあがっていたもので、アマチュアで良くぞここまで弾けるものだと感心した次第です。ここまで来るには並大抵の努力でなく、星飛雄馬の矯正ギブスとはいかないまでも、強い輪ゴムを多数重ねて指のトレーニングを通勤の電車の中でおこなったそうである。

みんなから「痴漢に間違われないように!」 「・・・」

交響曲1番はやはり完成まで20年余かけただけあって、名曲ですね。まあまあの演奏であったと思いましたが、もう一度やりたい曲です。

ワンワン作戦大成功!?

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エピソード No.49 

35回目の演奏会には第1回からのメンバーの息子さんがソリストとして迎えられたというエポックな出来事でした。

 団員の伊藤万里子さんの次男文嗣君とは以前からコンツェルトとをやろうという話を持ちかけていましたが、芸大の3年生になって、ようやく夢が実現しました。

「ドボコンでもいいし、好きな曲を選んで!」 「それではエルガーを!」ということで、エルガーに決まった。

その他の曲は、メンデルスゾーンの交響曲第4番イタリアとウェーバーのオベロン序曲となった。

親子によるコンマスとソリストという姿を実現したかったのであるが、「息子が緊張するから・・・」 とのことで実現できず、ゲストコンマスを芸大の仲間の西川茉利奈さんにお願いした。ゲストコンマスというのはギュンターフィル初めての試みである。

各弦パートにも仲間の人達が手伝いに来られて、いろいろとアドバイスも受けて、オケには何時にない緊張感のある練習ができました。

エルガーの練習の進め方も、ソリストの注文・アドバイスを全面的に取り入れて行われ、楽しい音楽作りになりました。演奏終了後のソリストのコメント「気持ちいー!!」

オベロン、イタリアとも要所に芸大生が活躍されて、みなをリードしてくれたこともあり、緊張感のあるよい演奏ができたと思います。

西川さんはじめ、お手伝いに来てくれた芸大の皆さんありがとう!

ツグチャン これから更なる飛躍を! がんばってー!

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エピソード No.50 

最近は大きな曲を演奏してきたので、36回は原点に戻ろうということでモーツァルトを取り上げた。

クラリネットのことも配慮しなければいけないので、交響曲31番パリと40番(クラリネット入り)と管楽の協奏交響曲(フルート、オーボエ、ファゴット、ホルン版)となった。

管楽の協奏交響曲はトレチェクさん、シュミードルさん、ヴェレバさん、セルナーさんの豪華メンバーによる1994年の第6回の演奏会を筆頭に、団員ソリストによるもの2回、合計3回演奏してきた。

今回4回目の演奏するに当たって、以前から要望があったこともありフルート版のものをやることになった。メンバーは紅一点Flの京子ちゃんを中心にして、ナイトが3人お供をするという形である。ソリストががんばり、よい演奏でありました。

でも、楽譜代がもっと安くならないー??

交響曲はどちらも2回目の演奏である。特に、40番は第1楽章を以前より速めのテンポで演奏したが、40番らしい緊張感が出たように思います。

2回目になると熟度が上がって味のある演奏になりますね。やはり、モーツァルトはいいねぇー!

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エピソード No.51 ハルモニア杯 

平成19年の暮れに思いがけず、ハルモニア杯で最優秀賞を頂いた。

これは、5月のゴールデンウィークに100万人が集まる国内最大のクラシックの祭典、「ラ・フォル・ジュルネ『熱狂の日』音楽祭」への出場権も兼ねたオーケストラのコンクールである。

10月に、「ハルモニア杯音楽コンクール」事務局から、コンクール出場への誘いがあった。今回のテーマが「シューベルトとウィーン」であることから、「ウィーンの音楽をこよなく愛するギュンターフィル」ということをHPで見たとのことであった。

コンクールにはあまり興味を持たない人が集まるギュンターフィルであったが、テーマがシューベルトとウィーンということでは、出演せざるを得ないということで、出場することに決めた。コンクール実施日が年末の29日という忙しい時にも拘らず・・・。

課題曲はシューベルトの交響曲第8番(未完成)及び第9番の中から、好きな楽章を一つ自由に選択してよいということである。以前に演奏したことがある未完成の第1楽章を選んだ。

シューベルトを録音したCDによる第一次審査を通過した4団体で「ハルモニア杯音楽コンクール」が競われた。

コンクール当日、他団体が良い演奏をするなか、我々は最後の4番目ということでかなりの緊張感を味わいながらも好き勝手に演奏しようとのびのびとした演奏を試みた。

舞台に審査員が勢ぞろいして、審査の発表が行われた。最初の39人のフレンズ審査員が選ぶ「もう一度聞きたい楽団」に与えられる「フレンズ賞」の発表である。

「フレンズ賞はギュンターフィルです」で一瞬喜ぶも、この種の発表は下ランクから発表されるとの思いがよぎり、ハルモニア杯は駄目かと意気消沈気味となった。

次はいよいよ専門家の審査による最優秀賞の「ハルモニア賞」の発表である。「栄えあるハルモニア賞もギュンターフィルです」で思わず感激の歓声!

「いえぃ」と雄叫びを揚げてしまった。

先ほどの複雑な気持ちはどこへやら、なんとダブル受賞である。

そうだ!このとき食べたカレーおいかったなぁー!

年末のくそ忙しいときだけに、打ち上げも大いに盛り上がりました!

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エピソード No.52 ラ・フォル・ジュルネ 

ハルモニア杯を受賞して、5月の3日(1回)と4日(2回)に「ラ・フォル・ジュルネ」に出演できることになった。与えられた時間は20分である。

「20分では未完成演奏できないよー!」

会場に出展している企業との契約でそれ以上延ばすことはできないということで、3日は第1楽章、4日は第1、2楽章を演奏することにした。

ダブル受賞での出演で、恥はかけないと6月の37回の演奏会との連携で練習に励んだ。

 当日、東京国際フォーラムに着くや否やまず人の多さにびっくり、さすが「100万人を集めるというラフルネジュルネ」である。恐る恐る舞台近くに足を運んだ。舞台は8角形で四方が聴衆に囲まれ、まったく響きがデッドな環境である。つい半年前には演奏したとはいえ、少しずつ緊張感が増してきた。

椅子席が700席程度あって立ち見の人が大勢いたので、1000人の方には聴いていただいたのではないかと思う。演奏後何人かの人が寄ってきて、「このオケが好きになりました。6月の演奏会には聴きに行きます」という人がいたので、思わず感激してしまいました。単純に「うれしい!」

ビールの美味しいこと!

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エピソード No.53 

37回の演奏会はラ・フォル・ジュルネとの関係で、まずは前プロとして未完成、協奏曲はモーツァルトのクラリネット協奏曲、そしてメインはドボルザークの交響曲第8番です。(大きな演奏会!)

クラ独奏は団員の昼田純一です。2回目のソリスト出演です(ドッペルコンツェルトなどがあるので、ソリストとしては4回目)。仲間からの「モーツァルトやるなら、今ではないの?」との誘いにまんまと乗っかってしまったという感じである。

歳をとってくるとスムーズに指が動かなくなるのは皆さん共通の認識で、彼もそれを感じていたようだ。

本番当日は晴天で、しかもラフォルネジュルネ効果で、いつもより聴衆は多く350名ぐらいであろうか。緊張が高まるなか、いつものように布二美ちゃんの挨拶が始まる。

「トラ、トラ、トラ」演奏者ステージへ。ゆったりと低弦による未完成のテーマ。

「なかなかいい出だし」・・・昨年末から取り組んだ甲斐があり、熟成されてきている感じのいい演奏でした。(もう、これ以上は難しいか?)

さぁー、昼田さん出番です。軽快に行きましょう!

 今回も毎晩練習したそうです。さすが昼田!素晴らしい!美しい!

 天国のような2楽章・・・ブンダーバール!

こんな名曲をもらって、クラリネット奏者がうらやましい!

 興奮冷めやらず、昼田さん着替えをしてドボルザークへ。(昼田さんは録音も担当しているんですよ。大忙しい!)

クラリネットパートは昼田父娘の初デュエットだったのです。・・・羨ましい!

管楽器では初めての親子共演(競演?)でした。

ドボルザークは全体的には、まあまあという演奏でしょうか?

でも、いい響きのするところが増えてきたのが、うれしいですね!

さぁーて、次回は何とやりますか?

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エピソード No.54 

ギュンターフィルは、冠とさせて頂いたギュンター・ヘグナー氏を初めてとしてウィーンフィルの名だたるホルン奏者、フランツ・セルナー、ラルス・ストランスキー、ヴォルフガング・ヴラダー、ロナルド・ヤニシュッツ、トーマス・イヴストゥル、ヴォルフガング・トムベック氏とコンツェルト等を共演させて頂いてきた。全く幸せなオケである。

このような流れを踏まえて、今回は団員のホルン奏者、石橋 享氏の登場である。我々にとっては待ちに待った自前の奏者によるホルンコンツェルトである。曲目はモーツァルトのホルン協奏曲第4番であるが、まずは演奏会頻度が少ない方から選択したとのことである。(オケとしても彼との共演は4曲の中の最初のトライで、今後続けたいと考えている。)

オケに対してのソリスト自らの細かい指導もあり、かなり良く仕上がって「乞う!ご期待」であった。期待通りの演奏が始まり、素晴らしい音楽が流れていた。一緒に演奏しているもの特に弦楽器奏者には、「ほんのちょっと調子が悪いのかな」程度しか感じていなかった。

ところが、ところが、である。1楽章が終わったところで、異常なくらい唇が気になっている姿が印象的であった。本番で緊張の所為か(?本番には強いはずであるが)唇が乾いて、いつもの滑らかな日本人離れしたリップコントロールに狂いが生じてしまったようだ。彼にとっても初めて経験だそうである。

楽章の間に、何とか打開したいという気持ちが表れていた。

でも、管楽器奏者にとって、口腔の中のウェットさは演奏の出来を左右する最も重要なコントロール項目である。「よくぞあそこまで吹けたものだ」と感心する管楽器奏者達である。

2楽書、3楽章と彼本来の音楽であった。 高音でも伸びのある豊かな美しい音色。 素晴らしい!プロ級。「さすが!石橋」

さらに、新規まき直しとばかりに、次のエロイカの3楽章・トリオ部分のホルン3重奏の有名なところは完ぺきだった。「さすが!」

さーて、次はモーツァルトの何番をやりますか?

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エピソード No.55 

ピアノソリスト臣ちゃんの出番である。

臣ちゃんと言えば、星飛雄馬ばり強勢ギブスでの筋肉トレーニングである。

前回のブラームスのピアノ協奏曲第1番では(エピソード48参照)、強い輪ゴムを多数重ねて指のトレーニングを通勤の電車の中でおこなったそうである。今回も力強く鍵盤をタッチするために、腕に錘をぶら下げて練習をしたそうである。

半年間の練習期間中、最後の方は湿布薬が体中に張ってありました。

練習が終わるたびに、「あと5回弾けば、済むんだ。あと5回だ!」と自分に鞭打っていたことを思い出します。あのように細い体で、肉体的には相当きついものがあったものと推測します。

ある曲に取り組む時に、それに必要な技術、肉体的な機能(筋力、スピードなど)を分析して、不足する部分の補強から入っていくそうである。どう表現したいというイメージはすでに出来上がっているのだろう、あとはそれをどう表現するか、その表現に足る動きができるかどうか、できなければそれを鍛えるという事を考えているということなのだろう。

そこが、きちんとしているので、少ない練習でも効果的な練習が出来ているように思える。それでないと、本業が忙しい中であれだけのことができるわけがないものね!

もろ手を上げて、感服いたします。

38回でソロを演奏した石橋さんの美しいホルンのメロディーが、みんなの気持ちを引き締めた。「おれもやるぞ!」 その気は臣ちゃんに乗り移った。

「素晴らしいで出だし!」「みんな本番に強いよ!」

 本番はすごい迫力だったし、みんなに大きな感動を与えてくれた。

 臣ちゃん!ダンケ・シェーン!

オケでも素晴らしいところがありました。

3楽章のオーボエの歌ごころ 素晴らしい!絶品!

そうそう!噂によると。もうシューマンに取り組み始めたとか?

この臣ちゃんの素晴らしい演奏に刺激されてか、次のブラ4も心意気のある良い演奏が出来たと思う。とりわけ、2楽章の弦、クラリネット、4楽章のフルート!よかったなぁー!

(Presented by Zenzen

 

エピソード No.56 

あまりにも突然な旅立ちでした。

オーケストラの創設者であり指揮者であった、まさに誰にも代えがたい方でした。

3年間待ち望んでいたうららさんとの共演をあんなに楽しみにしていたのに・・・

ちょっと不器用な指揮だったけれども奏でられる音楽はとっても暖かかった。

ベートーベンのヴァイオリン協奏曲、交響曲第7番  心地良く聞こえましたか?

うららさんがマエストロのために弾いて下さったバッハに涙が止まりませんでした。

これからの指揮はマエストロの思いを引き継いでいる重原さんに託します。  合掌

(Presented by Ken

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